twelvefold_way
<p> 以降で「人」と書けば集合の要素を区別し、明示せず「個」と書けば区別しないものとする。まず、問題を列挙する。 </p> <ol> <li>\(n\) 人を区別のある \(k\) 部屋に分ける場合の数を求めよ。 <ol> <li>空室があってもよい。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \(n=4, k=6\) の場合:<br/> </li> <li>空室があってもよいが、部屋には一人ずつ。<br/> \(n=4, k=6\) の場合:<br/> \(n > k\) の場合:<br/> </li> <li>空室があってはならない。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \(n < k\) の場合:<br/> </li> <li>空室があってはならず、部屋には一人ずつ。<br/> \(n=4, k=4\) の場合:<br/> \(n \neq k\) の場合:<br/> </li> </ol> </li> <li>\(n\) 個を \(k\) 人に分ける場合の数を求めよ。 <ol> <li>配分なしの人がいてもよい。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \(n=4, k=6\) の場合:<br/> </li> <li>配分なしの人がいてもよいが、一人一個ずつ。<br/> \(n=4, k=6\) の場合:<br/> \(n > k\) の場合:<br/> </li> <li>全員に配分しなくてはならない。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \(n < k\) の場合:<br/> </li> <li>全員に配分しなくてはならなず、一人一個ずつ。<br/> \(n=4, k=4\) の場合:<br/> \(n \neq k\) の場合:<br/> </li> </ol> </li> <li>\(n\) 人を区別のない \(k\) 部屋に分ける場合の数を求めよ。 <ol> <li>空室があってもよい。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \(n=4, k=6\) の場合:<br/> </li> <li>空室があってもよいが、部屋には一人ずつ。<br/> \(n=4, k=6\) の場合:<br/> \(n > k\) の場合:<br/> </li> <li>空室があってはならない。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \(n < k\) の場合:<br/> </li> <li>空室があってはならず、部屋には一人ずつ。<br/> \(n=4, k=4\) の場合:<br/> \(n \neq k\) の場合:<br/> </li> </ol> </li> <li>\(k\) 個を区別のない \(n\) 個の壺に分ける場合の数について考察せよ。 <ol> <li>空壺があってもよい。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \(n=4, k=6\) の場合:<br/> </li> <li>空壺があってもよいが、壺には一個ずつ。<br/> \(n=4, k=6\) の場合:<br/> \(n > k\) の場合:<br/> </li> <li>空壺があってはならない。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \(n < k\) の場合:<br/> </li> <li>空壺があってはならず、壺には一個ずつ。<br/> \(n=4, k=4\) の場合:<br/> \(n \neq k\) の場合:<br/> </li> </ol> </li> </ol> <p> 次に、これらの回答を簡単に列挙する。 </p> <ol> <li>\(n\) 人を区別のある \(k\) 部屋に分ける場合の数を求めよ。 <ol> <li>空室があってもよい。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \[ k^n = 3^4 = 81 \] \(n=4, k=6\) の場合:<br/> \[ k^n = 6^4 = 1296 \] </li> <li>空室があってもよいが、部屋には一人ずつ。<br/> \(n=4, k=6\) の場合:<br/> \[ \begin{aligned} k^{\underline{n}} = \permu{k}{n} = \permu{6}{4} = 6\cdot 5\cdot 4\cdot 3 &= 360\\ n!\dbinom{k}{n} = 4!\dbinom{6}{4} = 24\cdot 15 &= 360 \end{aligned} \] \(n > k\) の場合:<br/> \[ 0 \] </li> <li>空室があってはならない。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \[ k!\dstirlii{n}{k} = 3!\dstirlii{4}{3} = 6\cdot 6 = 36 \] <small> ここで、第2種スターリング数 \(\stirlii{n}{k}\) は、 \[ \begin{aligned} \dstirlii{n}{k} &= \frac1{k!}\sum_{i=1}^{k}(-1)^{k-i}\dbinom{k}{i}i^n =\\ \dstirlii{4}{3} &= \frac1{3!}\left( (-1)^{3-1}\dbinom{3}{1}1^4 + (-1)^{3-2}\dbinom{3}{2}2^4 + (-1)^{3-3}\dbinom{3}{3}3^4 \right)\\ &= \frac1{3!}(3 - 3\cdot 16 + 81) = 6\\\end{aligned} \] </small> \(n < k\) の場合:<br/> \[ 0 \] </li> <li>空室があってはならず、部屋には一人ずつ。<br/> \(n=4, k=4\) の場合:<br/> \[ k! = 4! = 24 \] \(n \neq k\) の場合:<br/> \[ 0 \] </li> </ol> </li> <li>\(n\) 個を \(k\) 人に分ける場合の数を求めよ。 <ol> <li>配分なしの人がいてもよい。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \[ \begin{aligned} \repecombi{k}{n} &= \combi{k+n-1}{n} = \dbinom{k+n-1}{n} =\\ \repecombi{3}{4} &= \combi{3+4-1}{4} = \dbinom{3+4-1}{4} = \dbinom{6}{4} = 15 \end{aligned} \] \(n=4, k=6\) の場合:<br/> \[ \begin{aligned} \repecombi{k}{n} &= \combi{k+n-1}{n} = \dbinom{k+n-1}{n} =\\ \repecombi{6}{4} &= \combi{6+4-1}{4} = \dbinom{6+4-1}{4} = \dbinom{9}{4} = 126 \end{aligned} \] </li> <li>配分なしの人がいてもよいが、一人一個ずつ。<br/> \(n=4, k=6\) の場合:<br/> \[ \combi{k}{n} = \dbinom{k}{n} = \dbinom{6}{4} = 15 \] \(n > k\) の場合:<br/> \[ 0 \] </li> <li>全員に配分しなくてはならない。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \[ \combi{n-1}{n-k} = \dbinom{n-1}{n-k} = \dbinom{n-1}{k-1} = \dbinom{4-1}{3-1} = 3 \] \(n < k\) の場合:<br/> \[ 0 \] </li> <li>全員に配分しなくてはならなず、一人一個ずつ。<br/> \(n=4, k=4\) の場合:<br/> \[ 1 \] \(n \neq k\) の場合:<br/> \[ 0 \] </li> </ol> </li> <li>\(n\) 人を区別のない \(k\) 部屋に分ける場合の数を求めよ。 <ol> <li>空室があってもよい。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \[ \begin{aligned} B(n, k) &= \sum_{i=1}^{k}\dstirlii{n}{i} =\\ B(4, 3) &= \sum_{i=1}^{3}\dstirlii{4}{i} = \dstirlii{4}{1} + \dstirlii{4}{2} + \dstirlii{4}{3} = 1 + 7 + 6 = 14 \end{aligned} \] \(n=4, k=6\) の場合:<br/> \[ \begin{aligned} B(n, k) &= \sum_{i=1}^{k}\dstirlii{n}{i} =\\ B(4, 6) &= \sum_{i=1}^{6}\dstirlii{4}{i}\\ &= \dstirlii{4}{1} + \dstirlii{4}{2} + \dstirlii{4}{3} + \dstirlii{4}{4} + \dstirlii{4}{5} + \dstirlii{4}{6}\\ &= 1 + 7 + 6 + 1 + 0 + 0 + 0 = 15 \end{aligned} \] </li> <li>空室があってもよいが、部屋には一人ずつ。<br/> \(n=4, k=6\) の場合:<br/> \[ 1 \] \(n > k\) の場合:<br/> \[ 0 \] </li> <li>空室があってはならない。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \[ \dstirlii{n}{k} = \dstirlii{4}{3} = 6 \] \(n < k\) の場合:<br/> \[ 0 \] </li> <li>空室があってはならず、部屋には一人ずつ。<br/> \(n=4, k=4\) の場合:<br/> \[ 1 \] \(n \neq k\) の場合:<br/> \[ 0 \] </li> </ol> </li> <li>\(k\) 個を区別のない \(n\) 個の壺に分ける場合の数について考察せよ。 <ol> <li>空壺があってもよい。<br/> \(n=4, k=3\) の場合: \(n=4, k=6\) の場合:<br/> \[ \text{これは未解決問題である。} \] </li> <li>空壺があってもよいが、壺には一個ずつ。<br/> \(n=4, k=6\) の場合:<br/> \[ 1 \] \(n > k\) の場合:<br/> \[ 0 \] </li> <li>空壺があってはならない。<br/> \(n=4, k=3\) の場合:<br/> \[ \text{これは未解決問題である。} \] \(n < k\) の場合:<br/> \[ 0 \] </li> <li>空壺があってはならず、壺には一個ずつ。<br/> \(n=4, k=4\) の場合:<br/> \[ 1 \] \(n \neq k\) の場合:<br/> \[ 0 \] </li> </ol> </li> </ol> <p> 以上をまとめると下表の通り。 <table class="table table-sm table-bordered text-center small"> <thead> <tr> <th class="align-middle"><span style="white-space: nowrap;">\(n\) 個の</span>区別</th> <th class="align-middle"><span style="white-space: nowrap;">\(k\) 組の</span>区別</th> <th class="align-middle">各組 \(0\le\) 個 <span style="white-space: nowrap;">(\(n\lt k\) の場合も含む)</span></th> <th class="align-middle">各組 \(0\text{ or }1\) 個 <span style="white-space: nowrap;">(\(n\gt k\) の場合 \(0\))</span></th> <th class="align-middle">各組 \(1\le\) 個 <span style="white-space: nowrap;">(\(n\lt k\) の場合 \(0\))</span></th> <th class="align-middle">各組 \(1\) 個 <span style="white-space: nowrap;">(\(n\neq k\) の場合 \(0\))</span></th> </tr> </thead> <tbody> <tr> <td class="align-middle"><span style="white-space: nowrap;">する</span></td> <td class="align-middle"><span style="white-space: nowrap;">する</span></td> <td class="align-middle">\(k^n\)</td> <td class="align-middle">\(n!\binom{k}{n} = \permu{k}{n}\)</td> <td class="align-middle">\(k!\stirlii{n}{k}\)</td> <td class="align-middle">\(k!\)</td> </tr> <tr> <td class="align-middle"><span style="white-space: nowrap;">しない</span></td> <td class="align-middle"><span style="white-space: nowrap;">する</span></td> <td class="align-middle">\(\binom{k+n-1}{n} = \repecombi{k}{n}\)</td> <td class="align-middle">\(\binom{k}{n}\)</td> <td class="align-middle">\(\binom{n-1}{n-k} = \binom{n-1}{k-1}\)</td> <td class="align-middle">\(1\)</td> </tr> <tr> <td class="align-middle"><span style="white-space: nowrap;">する</span></td> <td class="align-middle"><span style="white-space: nowrap;">しない</span></td> <td class="align-middle">\(\sum_{i=1}^{k}\stirlii{n}{i} = B(n, k)\)</td> <td class="align-middle">\(1\)</td> <td class="align-middle">\(\stirlii{n}{k}\)</td> <td class="align-middle">\(1\)</td> </tr> <tr> <td class="align-middle"><span style="white-space: nowrap;">しない</span></td> <td class="align-middle"><span style="white-space: nowrap;">しない</span></td> <td class="align-middle"><span style="white-space: nowrap;">未解決</span></td> <td class="align-middle">\(1\)</td> <td class="align-middle"><span style="white-space: nowrap;">未解決</span></td> <td class="align-middle">\(1\)</td> </tr> </tbody> </table> これらの列挙された問題について、以下で詳説する。 </p> <h3>1.1. 重複順列 \(k\)-sequence in \(n\), composition of \(\le n\) with \(k\) subsets</h3> <p> 重複順列は以下のように表される。 \[ n^k \] 例えば、\(n=4, k=2\) であれば \(4^2 = 16\) である。 例えば、\(n=3, k=3\) であれば \(3^3 = 27\) である。 </p> <p> また、\(k\) 桁の \(n\) 進数が取りうる場合の数を表している。例えば、\(n=2, k=8\) であれば \(2^8 = 256\) である。 </p> <p> また、\(k\) 人を区別のある \(n\) 個以下の組に分ける場合の数を表している。 </p> <h3>1.2. 順列 \(k\)-permutation of \(n\)</h3> <p> 順列は、日本の初等教育では \(\permu{n}{k}\) のように表され、これは下降階乗冪 \(n^{\underline{k}}\) に等しい。 \[ \permu{n}{k} = n^{\underline{k}} = \prod_{i=1}^{k}(n-i+1) = n(n-1)(n-2)\cdots(n-k+1) \] 例えば、\(n=4, k=2\) であれば \(4^{\underline{2}} = 12\) である。 例えば、\(n=3, k=3\) であれば \(3^{\underline{3}} = 6\) である。 </p> <p> また、\(k\) 人を区別のある \(n\) 個以下の組に高々1人ずつ分ける場合の数を表している。但し、\(k\le n\) でなければ \(0\) である。 </p> <h4>順列の階乗表示</h4> <p> ここで、\(n^{\underline{k}}(n-k)! = n!\) であることから、以下のように表せる。 \[ \permu{n}{k} = n^{\underline{k}} = \frac{n!}{(n-k)!} = k!\dbinom{n}{k} = k!(\combi{n}{k}) \] </p> <h3>1.3. 全射 composition of \(k\) with \(n\) subsets</h3> <p> \(n\) 人を区別のある \(k\) 個の組に分ける場合の数は階乗 \(k!\) と第2種スターリング数 \(\stirlii{n}{k}\) の積で表される。 \[ k!\dstirlii{n}{k} \] \[ \dstirlii{n}{k} = \frac1{k!}\sum_{i=1}^{k}(-1)^{k-i}\dbinom{k}{i}i^n \] 例えば、\(n=4, k=2\) であれば \(2!\dstirlii{4}{2} = 14\) である。 例えば、\(n=3, k=3\) であれば \(3!\dstirlii{3}{3} = 6\) である。 </p> <h3>1.4. 階乗 composition of \(n\) with \(k=n\) subsets</h3> <p> \(n\) 人を区別のある \(k\) 個の組に1人ずつ分ける場合の数は階乗 \(k!\) で表される。但し、\(n = k\) でなければ \(0\) である。 \[ k! \] 例えば、\(n=4, k=2\) であれば \(0\) である。 例えば、\(n=3, k=3\) であれば \(3! = 6\) である。 </p> <h3>2.1. 重複組み合わせ \(k\)-multisubset of \(n\)</h3> <p> 重複組み合わせは、日本の初等教育では \(\repecombi{n}{k}\) のように表され、\(\combi{n+k-1}{k}\) と等しい。 \[ \repecombi{n}{k} = \combi{n+k-1}{k} = \dbinom{n+k-1}{k} \] 例えば、\(n=4, k=2\) であれば \(\repecombi{4}{2} = \binom{4+2-1}{2} = 10\) である。また、二項係数の性質 \( \binom{n}{k} = \binom{n}{n-k} \) であることから、以下も成り立つ。 \[ \dbinom{n+k-1}{k} = \dbinom{n+k-1}{n-1} \] 例えば、\(n=4, k=2\) であれば \(\repecombi{4}{2} = \binom{4+2-1}{4-1} = 10\) である。 例えば、\(n=3, k=3\) であれば \(\repecombi{3}{3} = \binom{3+3-1}{3} = \binom{3+3-1}{3-1} = 10\) である。 </p> <p> また、\(k\) 個を区別のある \(n\) 個以下の組に分ける場合の数を表している。これは、\(k\) 個と \(n-1\) 個の仕切りを一列に並べる場合の数と等しい。 </p> <p> また、\(\sum_{i=1}^nx_i = k\) の非負整数解の個数が \(\repecombi{n}{k}\) である。例えば、\(n=4, k=6\) であれば \(\repecombi{4}{6} = \binom{4+6-1}{6} = \binom{9}{6} = 84\) である。 </p> <p> さらには、\(\sum_{i=1}^nx_i = k+n\) の正の整数解の個数が \(\repecombi{n}{k}\) である。例えば、例えば、\(n=4, k=2\) であれば \(\repecombi{4}{2} = \binom{4+2-1}{2} = \binom{5}{2} = 10\) である。</p> <h3>2.2. 組み合わせ \(k\)-subset of \(n\)</h3> <p> 組み合わせは、日本の初等教育では \(\combi{n}{k}\) のように表され、これは二項係数 \(\binom{n}{k}\) に等しい。 \[ \combi{n}{k} = \dbinom{n}{k} \] 例えば、\(n=4, k=2\) であれば \(\binom{4}{2} = 6\) である。 例えば、\(n=3, k=3\) であれば \(\binom{3}{3} = 1\) である。 </p> <p> また、\(k\) 個を区別のある \(n\) 個以下の組に高々1個ずつ分ける場合の数を表している。\(k\le n\) でなければ \(0\) である。 </p> <h4>二項係数の階乗表示</h4> <p> \[ \dbinom{n}{k} = \frac{n!}{k!(n-k)!} \] であるので、以下のように表せる。 \[ \dbinom{n}{k} = \frac1{k!}n^{\underline{k}} = \frac1{k!}\permu{n}{k} \] </p> <h3>2.3. 区別のないモノの区別のある組み分け composition of \(n\) with \(k\) terms</h3> <p> \(n\) 個を区別のある \(k\) 個の組に分ける場合の数は \(\combi{n-1}{n-k}\) に等しい。但し、\(k\le n\) でなければ \(0\) である。 \[ \combi{n-1}{n-k} = \dbinom{n-1}{n-k} \] 例えば、\(n=4, k=2\) であれば \(\binom{4-1}{4-2} = 3\) である。また、二項係数の性質 \( \binom{n}{k} = \binom{n}{n-k} \) であることから、以下も成り立つ。 \[ \dbinom{n-1}{n-k} = \dbinom{n-1}{k-1} \] 例えば、\(n=4, k=2\) であれば \(\binom{4-1}{2-1} = 3\) である。 例えば、\(n=3, k=3\) であれば \(\binom{3-1}{3-3} = \binom{3-1}{3-1} = 1\) である。 </p> <p> これは、一列に並べた \(n\) 個の隙間 \(n-1\) 個から \(k-1\) 個選んで仕切りを入れる場合の数と等しい。 </p> <h3>3.1. ベル数 partition of \(n\) into \(\le k\) subsets</h3> <p> \(n\) 人を区別のない \(k\) 個以下の組に分ける場合の数は第2種スターリング数 \(\stirlii{n}{i}\) の総和、つまりベル数 \(B(n, k)\) で表せる。但し、\(k\le n\) でなければ \(k=n\) と等しい。 \[ B(n, k) = \sum_{i=1}^{k}\dstirlii{n}{i} \] 例えば、\(n=4, k=2\) であれば \(\stirlii{4}{1} + \stirlii{4}{2} = 1 + 7 = 8\) である。 例えば、\(n=3, k=3\) であれば \(\stirlii{3}{1} + \stirlii{3}{2} + \stirlii{3}{3} = 1 + 3 + 1 = 5\) である。 例えば、\(n=2, k=4\) であれば \(\stirlii{2}{1} + \stirlii{2}{2} + \stirlii{2}{3} + \stirlii{2}{4} = 1 + 1 + 0 + 0 = 2\) である。 </p> <h3>3.2. partition of \(n\) into \(\le k\) elements</h3> <p> \(n\) 人を区別のない \(k\) 個以下の組に高々1人ずつ分ける場合の数は以下のように表せる。 \[\small \begin{cases} 1&n \le k\\ 0&\text{otherwise}\\ \end{cases} \] </p> <h3>3.3. スターリング数 partition of \(n\) into \(k\) subsets</h3> <p> \(n\) 人を区別のない \(k\) 個の組に分ける場合の数は第2種スターリング数 \(\stirlii{n}{i}\) で表せる。但し、\(k\le n\) でなければ \(0\) である。 \[ \dstirlii{n}{k} \] 例えば、\(n=4, k=2\) であれば \(\stirlii{4}{2} = 7\) である。 例えば、\(n=3, k=3\) であれば \(\stirlii{3}{3} = 1\) である。 </p> <h3>4.1. partition of \(n\) into \(\le k\) parts</h3> <p> \(n\) 個を区別のない \(k\) 個以下の組に分ける場合の数は一般には表せない。 これは数論の未解決問題のひとつである。 </p> <h3>4.2. partition of \(n\) into \(\le k\) parts at most one</h3> <p> \(n\) 個を区別のない \(k\) 個以下の組に高々1個ずつ分ける場合の数は以下のように表せる。 \[\small \begin{cases} 1&n \le k\\ 0&\text{otherwise}\\ \end{cases} \] </p> <h3>4.3. partition of \(n\) into \(k\) parts</h3> <p> \(n\) 個を区別のない \(k\) 個の組に分ける場合の数は一般には表せない。 これは数論の未解決問題のひとつである。 </p> <h3>4.4. composition of \(n\) with \(k=n\) terms, partition of \(n\) into \(k=n\) subsets or parts</h3> <p> \(n\) 人を区別のない \(k\) 個の組に1人ずつ分ける場合の数、\(n\) 個を区別のある、または、ない \(k\) 個の組に1個ずつ分ける場合の数は、以下で表される。 \[\small \begin{cases} 1&n = k\\ 0&\text{otherwise}\\ \end{cases} \] </p>
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