gs-cjk パッチキットに同梱されていた install-cid.tar.gz
は、CID-keyedフォントをセットアップするためのシェルスクリプトでしたが、ここで紹介されているものは、これを PostScript で完全に書き直して、Unix 以外の Windows でも使えるようにしたものです。gs が動作する環境であれば他の環境へも移植は容易であると思います。
Ghostscript CJK supplement information の README に書いてある alias-*.sh
と使い方は等価です。但し、TrueType フォントへのパスは「フルパス」で指定して下さい。
Windows ユーザの方は、alias-*.sh
を alias-*.bat
に置き換えて、その README をお読み下さい。
また、CIDFontName-CMapName の自動 composefont 機能が、gs で効かなくなるケースがあるので、ここで配布する alias-*.bat
, alias-*.sh
では、デフォルトで CIDFontName-CMapName composefont ファイル群を Resource/Font
へ生成する様になっています。それが嫌なら、alias-*.bat
, alias-*.sh
を編集して -dCOMPOSE
オプションを外して下さい。
TrueTypeフォント から CIDFontType2 フォントへエイリアスする時、引数で「=
」とするところを「:=
」に変えると、gs 実行時の CIDFontType2 辞書イメージが、そのままファイルに CIDFontType2 辞書形式で書き出されます。これを使うメリットは、そのCJKフォント使用時の gs のフォント読み込み速度が格段に速くなることです(この機能は昔からあったのですが、明文化されておらず、パッチキットには同梱されてませんでした)。gs への CIDFontType2 セットアップの一形態としてのみ価値のあるものです。
以下、いくつかコマンドプロンプトでの例をあげておきます。実行する前に、CIDFont や Font ファイルが生成される場所は gs/lib
の gs_res.ps
で定義されているディレクトリなので、確認しておくか gs_res.ps
を編集しましょう。
> alias-aj1.bat install MS-PMincho:=C:\WINDOWS\Fonts\msmincho.ttc,2 > alias-aj1.bat install Ryumin-Light=MS-PMincho > alias-aj1.bat install Ryumin-Bold=Ryumin-Light,Bold > alias-aj2.bat install HeiseiMin-W3H:=C:\WINDOWS\Fonts\msmincho.ttc,Adobe-Japan2 > alias-aj2.bat install HeiseiKakuGo-W5H:=C:\WINDOWS\Fonts\msgothic.ttc,Adobe-Japan2
alias-cid.sh
や cid.sh
相当の使い方をサポートするために alias-cid.ps を使っています。